ゆるかわカラフル寄生虫 日常編 1

LINEスタンプの解説です。
SiCP 寄生虫模倣部隊 ディレクション:クドウミツコ イラスト:江木しおり 監修:中村咲蓮

自由生活アメーバ
湖沼で泳ぐヒトの鼻から脳に侵入して増殖、脳が融けた患者は短期間で死亡する。目に入って失明するほどの角膜炎を起こすものもいる。
リーシュマニア
内臓リーシュマニア症は肝臓や脾臓内でマクロファージに寄生して分裂増殖、臓器の腫大や貧血を起こす。アメリカ粘膜皮膚リーシュマニア症はヒト顔の皮膚や粘膜を爛れさせる。
肉胞子虫
終宿主であるヒトや犬猫では軽度の食中毒程度ですむ一方、中間宿主である草食動物には強い病原性を示すことがある。なかでもザルコシスティスクルーズは牛の血管の細胞内で増殖して貧血などの原因となる。
トキソプラズマ
世界人口の1/3が感染しているとされるが通常は無症状。しかし、妊娠中の母親が初めて感染した場合には、先天性トキソプラズマ症として胎児に脳障害などの重篤な障害を起こしうる。
ランブル鞭毛虫
お面のように見える吸着円盤で腸粘膜にくっついて覆い、その刺激による炎症によって下痢を引き起こす。汚れた手や水を介して感染し、特に子供が感染しやすい。
マラリア原虫
紀元前からマラリアという病気は知られ、現在でも世界中で2億人以上の患者、60万人を超える死者を数えている。発熱の他にも黄疸、消化器症状を呈し、脳症や腎不全を経て患者は死亡する。
トリパノソーマ
アフリカ睡眠病では、ヒトが眠ったまま衰弱死する。シャーガス病では、まぶたが腫れ上がる急性期を経て数年から十数年後に死亡することが多い。何れもリンパで原虫が増殖することによる。
浅田棘口吸虫
ヒトは本来の宿主ではないが、ドジョウなどの中間宿主を生食することで、感染し、小腸に寄生し、発熱、下痢、嘔吐など症状が出る。
裂頭条虫
日本海裂頭条虫では症状は下痢や腹痛にとどまるが、患者は便に出てきた虫を自分の腸と誤解し不安に陥る。マンソン裂頭条虫は皮下寄生が主だが、眼や脳に迷入した場合には重篤な状態となる。
バンクロフト糸状虫
陰嚢水腫や象皮病の原因寄生虫で、西郷隆盛が感染していたことで有名である。成虫は鼠径部(足の付け根)、腋窩部(脇の下)のリンパ管に寄生するため、その周囲でリンパ液の流れが悪くなるためこれらの病気が起こる。
有鉤条虫
生の豚肉を食べることで感染する。虫の体節が消化管内で消化されて幼虫が孵化することによる病害が大きい。幼虫が皮下に移行すると腫瘤をつくり、脳に移行すると重篤な神経症状につながる。
無鉤条虫
生の牛肉を食べることで感染し、腸管で成虫になった虫の体節(虫卵を含んだ虫の一部)が便に排泄される。記録によっては20年以上になることも。たいていは軽症か無症状。
日本住血吸虫(成虫)
かつて日本でも風土病として恐れられた。皮膚から侵入した幼若虫は門脈に達して成虫となり産卵する。虫卵が門脈に詰まって血液がうっ滞することで腹水がたまり、腹が著しく膨満、患者は衰弱して死に至る。
有棘顎口虫
中間宿主であるドジョウやカエル、待機宿主であるライギョなどをヒトが生食すると消化管に侵入した幼虫は皮膚へと移行する。皮膚には虫と共に移動する腫脹が生じ、赤みや痒み、痛みが生じる。
肝吸虫
幼若虫は腸から胆管をさかのぼって肝臓に到達する。虫体が胆管につまることで胆汁がたまり胆管および肝臓の慢性炎症が起き、食欲不振、横断、貧血などの肝障害を示す。
日本住血吸虫(セルカリア幼虫)
かつて日本でも風土病として恐れられた。皮膚から侵入した幼若虫は門脈に達して成虫となり産卵する。虫卵が門脈に詰まって血液がうっ滞することで腹水がたまり、腹が著しく膨満、患者は衰弱して死に至る。

この記事を書いた人

Kudo Mitsuko