みなさんはじめまして、桑子朋子です。このブログでは、一般社団法人SiCP: Science Communication and Productionのメンバーそれぞれが自身の活動やプロジェクトを紹介していきます。今回は自分とSiCPとのつながりやこれまでの仕事について書きます。
自己紹介、SiCPとのつながり
もう20年前ですが高槻にあるJT生命誌研究館で中村桂子先生や工藤光子先生に指導いただいた時期があり、その縁もあってSiCP立ち上げメンバーとなりました。
これまでの経歴は、JT生命誌研究館(BRH)のスタッフにはじまり、日本科学未来館の科学コミュニケーター、国立がん研究センター研究所の研究広報と、科学コミュニケーション業界に11年おりました。その後、キャリアチェンジして広告代理店で6年はたらき、2020年より製薬企業にうつってDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に携わっています。
公共ミュージアム、国の研究機関、民間企業と組織は違えども、生命科学・医療と社会の間に立ち、何らかの目的や対象に向けてコンテンツをつくり発信する仕事をやってきました。例えば、研究のメリットとリスクを非専門家にわかりやすく伝え適切な判断や行動を促す、医療のエビデンスを効果的に伝え健康意識を高めるといった仕事です。SiCPはそのような組織の目的やメッセージが先に立つコミュニケーションとは異なり、科学を表現する過程で生まれる混沌や人々に起こる知の内在化に価値をおきます。そこが面白く、取り組んでいます。
これまでの仕事を少し紹介
広告代理店時代
広告代理店のプランナーとして様々な企業にソリューション提供してきました。主なクライアントは製薬、医療機器、ライフサイエンス関連企業など。Web、映像、アプリ、展示会、TVCM、新聞広告、ネット運用広告と各種メディアを扱い、ブランディング及びマーケティング領域の戦略プランニングや制作運用を得意としました。
ミュージアム時代の展示企画
「あなたの中のDNA」(JT生命誌研究館)
2012年〜現在
JT生命誌研究館ではじめて担当した展示です。DNAがわかる初心者向けコーナーというコンセプトでした。鏡を見つめる、時計の針をまわす、穴の中の模型を触る、ヌクレオチドピースを滑らせるなど、動きや感覚でDNA・ゲノムを楽しく学べるよう設計しました。
「波瀾万丈! おかね道―あなたをうつし出す10の実験」(日本科学未来館)
2013年
日本科学未来館で企画・リサーチを担当した展示です。大竹文雄先生(大阪大学)の監修のもと、「なぜ人は合理的経済人として振るまえないのか」「お金があれば幸せか」「なぜ不平等はなくならないのか」といったお金にまつわる10の問いに対する行動経済学と神経科学の解釈を、ゲーム、カジノ、紙芝居小屋など“実験場”と称した展示空間に表現しました。
イベント・ワークショップ
日本科学未来館では年間10〜30本のイベントやワークショップを企画、運用していました。展示の実演やファシリテーターもやりますが、裏方で走ってる方が多かったです。
- 各種企画展のワークショップ
- 展示フロアでのサイエンスミニトーク
- サイエンスアゴラ事務局
- ウメサオタダオ展-未来を探検する知の道具-ミニワークショップ
そのほか、宇宙、ロボット、iPS細胞関連の外部研究機関との共同イベントなど多数
研究広報
CRESTの研究プロジェクト広報として、国際ヒトエピゲノムコンソーシアム(IHEC)のCommunication Working Group日本担当を1年ほどやっていました。研究プロジェクトサイトの制作や記事執筆、学会調整など。
この学会ロゴでは、DNAメチル化領域を表現しています。